千葉市美術館で世界初の鳥文斎栄之の浮世絵展

江戸時代の浮世絵師、鳥文斎栄之の作品を集めた世界で初めての展示会が千葉市美術館で開かれています。

鳥文斎栄之は、江戸時代後期に喜多川歌麿と並んで活躍した浮世絵師で、武士から浮世絵師に転身した異色の経歴の持ち主です。
特に海外で人気が高く、明治時代に多くの作品が海外に渡ってしまいましたが、今回、千葉市美術館がイギリスの大英博物館などからおよそ160点の作品を集め、世界で初めての展示会が実現したということです。
このうち、「若那初模様丁子屋いそ山きちじたきじ」という作品は、アメリカのボストン美術館の所蔵で、中心には、豪華な衣装をまとった吉原の遊女が鮮やかな色合いで描かれています。
また、「和漢美人競艶図屏風」は、展示会の準備段階で発見され初公開となった作品で、小野小町や楊貴妃が彩度高く、美しい着物なども描かれています。
千葉市美術館の田辺昌子副館長は、「初めて作品を見る人も多いと思うが、素直に感じることができる美しさを持った作品が多い。訪れて心を癒やしてほしい」と話していました。
「鳥文斎栄之展」は、千葉市美術館で来月3日まで開かれています。