雪による交通への影響(17:00)

雪による交通への影響です。

鉄道は多くの路線で6日朝の始発から運転を見合わせていましたが、順次、再開しています。
首都圏のJRでは、青梅線の青梅駅と奥多摩駅の間の上下線で倒木のため、現在も運転を見合わせていて、運転再開のめどは立っていないということです。
五日市線、上越線、中央本線はそれぞれ全線で運転を再開しています。
このうち中央本線では、特急「かいじ」と「あずさ」が、倒木などの影響で5日から複数の列車が山梨県内の駅のホームで止まったままの状態となり、列車を開放し、乗客に休んでもらう対応が取られましたが、午後1時すぎに運転を再開しました。
また、「ゆりかもめ」は、5日夜、雪の影響で汐留駅の周辺で2本の列車が動けなくなり、乗客550人を軌道上に降ろし、駅まで歩いて誘導しましたが、6日は始発から平常どおり運行しています。
このほか、西武有楽町線が練馬駅と小竹向原駅の間の上下線で運転を見合わせていましたが、正午すぎから運転を再開しました。
このほかの路線でも遅れが出ている列車があり、鉄道各社は、運転状況を確認するよう呼びかけています。
一方、空の便では羽田空港を発着する午前中の便を中心に全日空で27便、日本航空で4便が欠航となりました。
高速バスでは、東京と大阪、愛知、福島、茨城、群馬などを結ぶ路線で運休を決めている便があります。
高速バス各社では、高速道路の通行止めが解除されしだい、順次運転を再開することにしています。

大雪の影響でJR中央線では5日夜、複数の列車が山梨県内の駅で止まったままの状態となり列車内で一夜を明かした乗客もいます。
東京・府中市に住む男性は、5日午後5時ごろに山梨県富士吉田市の職場を出て電車で帰宅する途中で山梨県大月市の猿橋駅で乗っていた電車が運転見合わせとなりました。
午後6時ごろには大粒の雪が強く降っていて、男性は大月市周辺の宿泊施設の状況も調べましたが、軒並み満室だったといいます。
当時、電車内には多くの外国人旅行者がいて、状況が理解できず、混乱している様子もみられたということです。
当時の状況について男性は「車内放送が日本語でありましたが、外国人旅行者はほとんどわからず、混乱した様子でした。私がいた車両は静かでしたが、ほかの車両では『どうなってるんだ』といった感じで声が結構大きくなっていて、かなりストレスが大きい状況でした」と話していました。
その後、架線が切れて車両の近くに垂れ下がって車内が停電し、暖房がつかなくなるトラブルも起きたということです。
その際には車掌が乗客に状況を伝え、乗客とみられる人が外国人旅行者にも通訳していたため落ち着きを取り戻した様子だったといいます。
しかし、暖房が切れ時間とともに車内の温度も下がってきたため男性は電車を降り隣の大月駅までおよそ40分かけて徒歩で移動しました。
大月駅に到着した時には午前0時ごろになっていましたが、ホームで特急列車の車内が開放されていて、男性はそこで暖をとりながら一夜を明かしたということです。
ただ、特急列車の車内も多くの人がいて、座席が確保できず通路に座っている人もいて、疲れた表情を見せていたり体調を崩したりした人もいたということです。
特急列車は翌朝5時前に動き出し、1駅1駅停車して安全確認を行いながら運行を続け、男性は午前10時すぎに自宅に戻りました。
男性は「電車が動いた時にはほっとしました。不要不急の外出をしないよう言われていたなかで覚悟して出勤しましたが、もう少し安全を確保する方向に考えて、早めに帰るなどの判断をすればよかったなとすごく反省しています。次に生かしたいです」と話していました。

5日からの大雪で交通への影響などが懸念されたことから東京都内の会社のなかには社員にリモートワークを呼びかけたところもありました。
インターネットのクラウドを活用した会計ソフトなどを事業所に提供している東京・品川区のベンチャー企業は、5日の段階で都内で雪が降り続き、交通機関が乱れたり路面が凍ったりし始めたため、6日はできるだけ出社せずリモートワークに切り替えるよう社員に呼びかけました。
オフィスには普段、100人ほどが勤務していますが、6日出社したのは40人ほどで空席が目立っていました。
この会社はコロナ禍のさなかにはリモートワークが中心だったこともあり、今回も顧客の対応などで大きな混乱はないということです。
広報担当の土島あずささんは「あす以降も路面凍結に注意するよう呼びかける報道もあるので、社員の出社については状況を見ながら柔軟に判断していきたい」と話していました。

秩父市では6日午前7時の時点で24センチの積雪があり、市内の小中学校は16校が臨時休校となりました。
このうち吉田中学校では7日に備えて職員15人が出て通学路の雪かきをしていて、片山翼教諭は「生徒の安全が第一なので、早めの判断で良かったと思います。雪かきは大変ですがあす生徒が登校出来るようにがんばりたいです」と話していました。
早朝から雪かきをする住民も多く、歩道で作業していた男性は「踏み固められる前に雪かきを終えたいところですがとても重く思うように進んでいません」と話していました。
このほか、新聞配達をしていた男性は「ふだんなら2時間で終わる配達がきょうは5時間かかりました」と話していました。