災害時の障害者の避難など学ぶ体験会 東京・江戸川区

災害時の障害者の避難について理解を深めようと誘導のしかたなどを学ぶ体験会が東京・江戸川区で開かれました。

体験会は災害が相次ぐ中、障害者の避難について考えてもらおうと区内のボランティア団体で作る協議会が企画し、車いすで生活している人や目や耳に障害がある人を含む、およそ50人が参加しました。
参加者はまず地震で火災が起きた想定で、煙が充満したテントを通る体験を行い、出口が見えない中を進んだり、そのなかで誘導したりすることの難しさを体感しました。
このあと、実際に路上に出て障害者の介助にあたる一方、車いすに乗ったり視覚を遮るめがねをかけたりするなど障害者の立場での避難も体験しました。
誘導の際のポイントとして、障害者からは聴覚障害のある人に対しては曲がる方向をジェスチャーで伝えたり、視覚障害のある人には事前に道路の状況を伝える声かけがあると安心するなどとアドバイスを受けていました。
参加した視覚障害者の60代の女性は「能登半島の地震もあり不安です。視覚障害者はブロック塀などが倒れることに気付けないのが怖いです。道の状況や障害物の有無などそばで教えてくれたらありがたいです」と話していました。
大学2年生の男性は「障害者の避難は時間もかかり大変だと思います。災害時は1人でも多くの人を救えるように的確に誘導したいです」と話していました。