日比谷公園「野音」再整備は都が実施 施設の使用期間も延長へ

東京・千代田区の日比谷公園にある日本最初の野外音楽堂、「野音」の建て替えなどの再整備について、民間事業者から応募がなかったため、都が設計などを実施することとなりました。
これに伴って、ことし9月末までとしていた施設の使用期間は1年ほど延長される予定です。

「日比谷公園大音楽堂」は、今から101年前の1923年に日本最初の大規模野外音楽堂として開設され、数々の有名アーティストがライブを行うなど、「野音」として親しまれてきました。
日比谷公園の再整備を進める都は、老朽化を理由に施設を建て替えることにしていて、去年、工事や施設の運営管理を行う民間事業者の公募を行いました。
しかし、都によりますと、応募はなかったため、本来、事業者に任せる予定だった設計などの発注を都が実施することになったということです。
都はこれから準備を始めることにしていて、これに伴って、ことし9月末までとしていた施設の使用期間は1年ほど延長されて来年9月末ごろまでとなる予定です。
また、再整備を終えたあとの施設について、都は、遅くても4年後の2028年4月までには使用を再開したいとしていましたが、現時点で再開時期は未定だということです。
都の担当者は「人件費や資材の高騰で先行きが見えないとして、応募に至らなかった事業者もあった。都としては再整備の準備を着実に進めていきたい」と話していました。