羽田空港事故 日本航空パイロット“他機の離陸許可通信なし”

羽田空港事故 日本航空パイロット“他機の離陸許可通信なし”

羽田空港で起きた航空機どうしの衝突炎上事故で、海上保安庁の航空機は、事故の前、離陸許可を得たと判断したとみられていますが、日本航空機のパイロットは会社の聞き取りに対し、「ほかの機体への離陸許可などの通信はなかった」と話していることがわかりました。
国の運輸安全委員会は管制官との交信記録を詳しく分析し、当時の状況を調べています。

今月2日、日本航空の旅客機が羽田空港に着陸した直後に、滑走路上にいた海上保安庁の航空機と衝突して炎上した事故では、海上保安庁機が誤って滑走路に進入したとみられています。
事故のあと、海上保安庁の機長は「離陸許可をもらった」、「エンジン出力を上げたところ後ろから突っ込まれた」と話したことがわかっています。
一方、日本航空機のパイロットは会社の聞き取りに対し、「管制官から着陸許可を受領し、復唱した。その後、管制官からほかの機体への離陸許可などの通信はなく、静かな状態で着陸に集中できる状態だった」と話していることが新たにわかりました。
「着陸まで、滑走路上に異常は感じなかった」とも話しているということです。
日本航空機や管制官は、海上保安庁機が滑走路に進入したことに気がついていなかったとみられ、国の運輸安全委員会は管制官との交信記録を詳しく分析し、当時の状況を調べています。