能登半島地震 津波は12分以内に新潟 上越沿岸に到達か

1日の能登半島地震で、発生からおおむね12分以内に新潟県上越市の沿岸に津波が到達していたとみられることが、専門家の分析でわかりました。
専門家は、「今後も大きく揺れたら沿岸からすぐに離れてほしい」と呼びかけています。

今回の能登半島地震で、東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授らの研究グループは、国土地理院やUSGS=アメリカの地質調査所の震源断層のデータをもとに、津波がどのように押し寄せたかシミュレーションを行いました。
その結果、地震の直後に津波が発生し、新潟県上越市にはおおむね12分以内、新潟市にはおおむね40分以内で沿岸に到達していたとみられることがわかりました。
また、到達したあと、津波は北日本や西日本の沿岸に広がるとともに、新潟県や北陸を中心に繰り返し押し寄せ、長時間、影響を与えていたとみられます。
これについて今村教授は、日本海沿岸の海域が遠浅になっているため海底の地形の影響を受けやすく沿岸に押し寄せた津波が海底の地形で跳ね返ったとみられるとしています。
今村教授は「現在も地震活動が活発な状態が続いていて、今後も大きく揺れたら沿岸からすぐに離れてほしい」と呼びかけています。