能登半島地震 新潟など津波警報“安全な場所から離れないで”

能登半島地震 新潟など津波警報“安全な場所から離れないで”

1日夕方、石川県能登地方を震源とする地震があり、北陸や新潟県、山形県、兵庫県北部に津波警報が発表され、各地で津波が観測されています。
引き続き、高台など安全な場所で避難を続けて下さい。

地震が起きたのは1日午後4時10分ごろで、気象庁は、石川県能登に大津波警報を発表しましたが、およそ4時間後の午後8時半に津波警報に切り替えました。
津波警報が出ているのは、▽石川県能登をはじめ、▽新潟県の上越、中越、下越、佐渡の各地と、▽石川県加賀、▽富山県、▽山形県、▽福井県、▽兵庫県北部で、予想される津波の高さは3メートルです。
津波は、これまでに各地に到達していて、各地で観測された津波の高さは午後8時34分現在、次の通りです。
石川県輪島市では午後4時21分に1メートル20センチ以上の津波が観測されました。
また、▽金沢港で午後7時9分に90センチ、▽富山市で午後4時35分、山形県酒田港で午後7時8分にそれぞれ80センチを観測しました。
▽石川県の七尾港と福井県の敦賀港でも50センチを観測しています。
津波はすでに来ています。
命を守るため可能なかぎり高いところへ、近くに高台がなければ、高いビルの上か、海岸から遠く離れたところへ逃げて下さい。
津波は、予想の高さを超えることがあります。
斜面を駆け上がり、内陸深くまで流れ込みます。
何度も押し寄せ、急に高くなります。
情報はラジオやスマートフォン、携帯電話でも入手できます。
より高く、より遠くへ逃げたら、警報が解除されるまでは、避難を続けて下さい。
このほか、▽北海道の日本海沿岸北部と日本海沿岸南部、太平洋沿岸西部、▽青森県日本海沿岸、▽秋田県、▽京都府、▽島根県の隠岐、出雲・石見▽鳥取県、▽山口県日本海沿岸、▽壱岐・対馬、▽福岡県日本海沿岸、▽佐賀県北部に津波注意報が出ています。
このうち、▽北海道の瀬棚港では午後6時26分に60センチ、▽北海道の奥尻島・奥尻港で50センチの津波を観測しました。
気象庁の観測によりますと、震源地は石川県能登地方で、震源の深さは16キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7点6と推定されています。
この地震で、▽石川県能登地方の志賀町で震度7の激しい揺れを観測したほか、▽震度6強を石川県の七尾市と輪島市、珠洲市、穴水町で、▽震度6弱を石川県の中能登町と、能登町、新潟県長岡市で観測しました。
また▽新潟県と富山県、福井県、長野県、岐阜県で震度5強から5弱を、▽北海道から九州までの広い範囲で震度4から1の揺れを観測しました。
長くゆっくりとした揺れ「長周期地震動」も観測され、▽最も大きい「階級4」を石川県能登で▽「階級3」を石川県加賀と新潟県上越・中越・下越、富山県東部・西部、▽長野県中部で観測しました。
この地震の前後にも、緊急地震速報が立て続けに発表され、石川県で非常に強い揺れを観測していて、気象庁は、一連の地震活動を「令和6年能登半島地震」と名付けました。
気象庁は「大きな津波が観測されていて、被害のおそれがある。警報が解除されるまで安全な場所から離れないでほしい。揺れの強かった地域では、家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっているため、今後の地震活動や雨の状況に十分注意し、1週間程度、特に2、3日の間は最大震度7の揺れを伴う地震に注意してほしい」と呼びかけています。