滝山病院問題 外部の弁護士などが再発防止の提言書まとめる

入院患者への暴行事件が起きた東京・八王子市の精神科病院「滝山病院」について、外部の弁護士などが再発防止のための提言書をまとめ、退院支援のため精神保健福祉士を配置することなどを求めました。

東京・八王子市の精神科病院「滝山病院」ではことし2月、入院患者への暴行事件が発覚し、これまでに看護師ら5人が略式起訴されていて、都はことし4月、病院に改善命令を出しました。
これを受け、外部の弁護士や滝山病院の医師などでつくる「虐待防止委員会」が、再発防止のための提言書をまとめ、27日病院に提出しました。
提言書では、患者の退院支援を専門に行う精神保健福祉士を配置することや、看護の手順などを定めた院内規定を早急に整備すること、それに、病院機能の評価を行う外部機関のチェックを5年後に受けることなどを求めています。
そして、二度と虐待事案を起こさないよう自主的に改革を実践していくことを要望しています。
都は、この提言書などをふまえて、病院に対し、改善計画を見直し、来月末までに再提出するよう求めています。
滝山病院をめぐっては、今月、別に病院が設置した委員会が虐待が起きた要因として医師や看護師らの倫理観の欠如、それを助長させた院長をはじめとする経営陣の怠慢や無責任さなどを指摘する調査報告書を公表していました。