東京23区の粗大ごみ処理 “緊急事態 極力廃棄しないで”

東京23区の粗大ごみを処理する江東区の施設で先月、リチウムイオン電池が原因と見られる火事が起きて稼働が停止し、緊急事態となっているとして、ごみ処理を行う組合は年末の大掃除では、粗大ごみを極力廃棄しないよう呼びかけています。

東京23区のごみ処理を行う組合によりますと先月、江東区にある粗大ごみを破砕処理する施設のごみを運ぶコンベヤーで火事があり、ごみと鉄を選別する機器などが焼けたということです。
処理したごみのなかからは複数のリチウムイオン電池が見つかり、組合は電池が発火したことで火事が起きたとみています。
この影響で、施設の稼働は停止していて、粗大ごみについては同じ敷地内にあるガラスや小型家電などの不燃ごみの処理施設で対応していますが、同じようなトラブルが起きて、稼働できなくなった場合は、いずれのごみも受け入れができなくなるということです。
このため、組合は緊急事態だとして年末の大掃除では、粗大ごみを極力廃棄しないこと、リチウムイオン電池は分別して住んでいる自治体に応じた処分をすることを呼びかけています。
東京二十三区清掃一部事務組合中防処理施設管理事務所の古舘陽所長は「急いで出す必要のない粗大ごみについては、施設が仮復旧する来年2月ごろまで処分を待っていただけるとありがたい」と話しています。

大田区の30代の男性は「会社の粗大ゴミをちょうどこれから出そうと思っていたので、ニュースを聞いてびっくりしています。分別して出すようにはしていますが、より気をつけて出すようにしようと思います」と話していました。
江戸川区の50代の女性は「出したい時に出せないのは困ると思いますが、どうしても今の時期に出す必要がなければ、処理ができるようになった時期に出すのがいいと思います。分別のルールに従って出さないと、結局自分に返ってくるのでルールに従って出すのがいいと思います」と話していました。