横須賀基地PFAS流出防止フィルター停止 米側“濃度安定”

去年、神奈川県横須賀市にあるアメリカ海軍横須賀基地の排水から有機フッ素化合物=PFASの一種が高濃度で検出された問題で、アメリカ軍が海への流出を防ぐため設置したフィルターの稼働をことし10月に停止していたことがわかりました。
アメリカ側は「濃度が安定している」と説明しているということです。

去年5月以降、アメリカ海軍横須賀基地の排水処理施設から、有害性が指摘されている有機フッ素化合物=PFASの一種、PFOSとPFOAが国の指針値を上回る濃度で相次いで検出され、最大で指針値の258倍に上りました。
その後、アメリカ軍は海への流出を防ぐため基地内にフィルターを設置していましたが、21日防衛省の担当者が横須賀市の上地克明市長と面会し、アメリカ側からことし10月にフィルターの稼働を停止したと説明があったことを明らかにしました。
その理由について、アメリカ側は「PFOSなどの濃度が安定している」と説明しましたが、濃度を測った調査の結果を提供してほしいという要請には応じなかったということです。
上地市長は「停止から2か月間も情報提供がなかったのは大変遺憾だ」として、防衛省の担当者に対し、アメリカ側に調査結果の提供を強く求めるよう改めて要請しました。