東京 中野区議選 選管の当選無効裁決取り消し当選認める判決

ことし4月に行われた東京・中野区の区議会議員選挙で、都の選挙管理委員会が最下位の候補者の当選を無効とした裁決について、東京高等裁判所は、「違法だ」として取り消し、当選を認める判決を言い渡しました。

ことし4月に行われた統一地方選挙の中野区議会議員選挙では、井佐哲郎氏が最下位で当選しましたが、0.415票差で落選した候補者の申し立てを受けて、都の選挙管理委員会はすべての投票用紙を点検しました。
その結果、井佐氏への票とされていた、「いさしんいち」とひらがなで書かれた1票を無効と判断し、井佐氏の当選を無効とする裁決をしました。
井佐氏がこの裁決の取り消しを求めて訴えを起こしていました。
14日の判決で東京高等裁判所の谷口園恵裁判長は無効票とされた1票について「『いさ』という名字の候補者はほかにおらず、『しんいち』という名前もいない。「いさ」という名字を記憶していたが、名前は不確かなまま記入したと推認できる」として井佐氏への1票だと認めました。
その上で「当選を無効とした裁決は違法で、取り消されるべきだ」として、当初の結果どおり当選を認める判決を言い渡しました。