神奈川県議会 障害者支援施設職員逮捕 理事長など参考人招致

神奈川県立の障害者支援施設で利用者に暴行を加えて大けがをさせたとして職員が逮捕されたことを受け、施設を運営する社会福祉法人の理事長などが県議会の委員会に参考人として呼ばれ、運営体制などについて質疑が行われました。

先月、神奈川県厚木市にある県立の障害者支援施設「愛名やまゆり園」で利用者の男性に暴行を加えて足の骨にひびが入る大けがをさせたとして、職員が逮捕されました。
これを受けて県議会の厚生常任委員会は14日、県の委託を受けて施設を運営する「かながわ共同会」の山下康理事長らを参考人として呼んで質疑を行いました。
このなかで、山下理事長は「利用者は体だけでなく心にも傷を負った。申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謝罪し、再発防止に向けた取り組みを進める考えを示しました。
委員の1人は「かながわ共同会」が、19人が殺害される事件が起きた相模原市の障害者施設を運営していることを踏まえ、「ほかの法人以上に倫理観や当事者意識などが求められるなか、今回の原因はどこにあったと考えているか」などと質問しました。
これに対し、山下理事長は「職員がきちんと利用者と向き合うための支援が薄くなってしまっていた」などと述べました。
委員会のあと、山下理事長は「参考人として呼ばれるほど重い事案だということを肝に銘じて対応していきたい」と話していました。