都心上空の飛行ルート 品川区民の4割以上が「影響ある」

羽田空港を発着する旅客機が都心上空を通過する飛行ルートについて東京・品川区は区民およそ36万人を対象にした大規模なアンケート調査で4割以上が「影響を受けている」と回答したことを明らかにしました。

羽田空港では国際線の発着枠を増やすために北側から都心上空を通過して着陸する飛行ルートの運用が3年前から始まり、品川区はこのルートの使用によって騒音や振動などの苦情が出ているとして生活への影響を調べる大規模なアンケート調査をことし8月に行いました。
15歳以上の区民およそ36万人を対象とした調査結果の速報値を1日公表し、およそ8万8千件回答のうち「影響を受けている」としたのは44.5%でした。
一方、「影響を受けていない」とする回答も38.4%でした。
具体的な影響としては騒音が最も多く次いで落下物など安全性への不安、機影の圧迫感などが挙がったということです。
品川区の森澤恭子区長はこの結果をもとに1日国土交通省を訪れて住民の負担軽減に取り組むよう要望したということです。
森澤区長は「区民全員からの声ということで重く受け止めていただいた。地域によって影響は違うが、引き続き区民の負担軽減を粘り強く訴えていきたい」と話しています。