「高輪築堤跡」の石垣か 羽田空港アクセス線工事予定地で発見

国内初の鉄道の線路を敷くために築かれた「高輪築堤跡」の一部とみられる石垣が、羽田空港と東京駅などを結ぶ「羽田空港アクセス線」の工事予定地で見つかり、JR東日本は工期への影響を確認することにしています。

港区教育委員会は2031年度の開業に向けて本格的な工事が進められている、羽田空港と東京駅などを結ぶJR東日本の「羽田空港アクセス線」の工事予定地で、文化財などがないか確認するため去年からことし6月にかけて試験的に発掘調査を行いました。
その結果、田町駅の近くで国内初の鉄道の線路を敷くために築かれた「高輪築堤跡」の一部とみられる石垣が新たに見つかったということです。
「高輪築堤跡」は、明治5年に新橋・横浜間で開業した国内初の鉄道の線路を敷設するために盛り土や石垣で築かれたもので明治の文明開化を象徴する重要な遺構として国の史跡に指定されています。
新たに石垣が見つかったことを受け都教育委員会は先月、文化財保護法に基づき、工事を行う際には事前の届け出を義務付ける「埋蔵文化財包蔵地」に指定しました。
区教育委員会とJR東日本は今後、本格的な発掘調査をするか専門家などと協議していて、JR東日本は工期への影響を確認することにしています。