高さ日本一330mの超高層ビルが開業 虎ノ門・麻布台地区

東京・港区にオフィスや商業施設などが入る高さ330メートルの超高層ビルが、24日開業しました。
大阪市にある「あべのハルカス」を抜いて日本一の高さになります。

このビルは大手不動産会社「森ビル」などが再開発を進めている東京・港区の虎ノ門・麻布台地区に建設されました。
地上64階、高さは330メートルと、大阪市の「あべのハルカス」を抜き、現時点で日本一の高さのビルになります。
24日は、開業を記念する式典が行われたあと、利用客が次々と訪れ、商業用のフロアで食事や買い物を楽しんでいました。
利用客の男性は「妻に小物を買うために来ました。きょうの開業で外国人客も含め、都心がにぎわってほしい」と話していました。
「麻布台ヒルズ」と名付けられたこのビルを含む一帯には、ほかにもオフィスやマンション、それに「デジタルアート」などの文化施設も整備され、災害時には、3600人程度の帰宅困難者を受け入れる態勢も整えられているということです。
森ビルで、この再開発を担当する中裕樹さんは「ようやく開業を迎え、期待と緊張が入り交じった思いです。国際競争力の強化に寄与する場所にしていきたい」と話していました。
都内では、東京駅の日本橋口近くでこのビルを上回る高さ385メートルのビルが2028年の完成を目指して建設が進められるなど、超高層ビルの建設が相次いでいます。

開業したビルは、「麻布台ヒルズ」と名付けられた再開発プロジェクトの一環として建設されました。
エリア内にはこのビル以外にも複数の建物が整備され、オフィスや商業施設のほか、ホテルやマンションなども入ります。
全体の敷地面積は、およそ6万3900平方メートル、東京ドームおよそ1.4個分に相当する広さです。
オフィスで働く人と、住宅に入居する人をあわせると2万人を超える見込みです。
商業施設には海外の高級ブランドを含むアパレルショップや飲食店などおよそ150の店舗が入ります。
また、ベンチャー企業に出資する「ベンチャーキャピタル」の集積拠点や、デジタル技術を使い、見る人の行動によって作品が変化する「デジタルアート」の展示施設なども整備されます。
エリア内には、インターナショナルスクールも設けられるなど、外国人を呼び込むことも意識されています。
このほか、非常食なども備蓄されていて、災害時にはおよそ3600人の帰宅困難者を受け入れる態勢も整えられています。