盲ろうの高校生がレインボーブリッジ自転車レースに挑戦 東京

東京湾にかかる「レインボーブリッジ」でおよそ5000人が参加する自転車レース大会が23日行われ、目と耳が不自由な高校生が2人乗りの自転車で伴走者とともに挑戦しました。

この催しは自転車をより身近なものにしようというイベントの一環として行われ、東京の臨海部では「レインボーブリッジ」の自動車専用道路を規制しておよそ5000人が8キロから32キロまでの3つのコースでレースに挑みました。
このうち8キロのレースには生まれた時から全盲で耳が聞こえない高校生の齊藤健豊さんが、サドルとペダルが前後に2つあり伴走者と2人1組でこぐことができるタンデム自転車で初めてのレースに挑みました。
タンデム自転車はことし7月に都内でも公道を走れるようになり、齊藤さんは2年ほど前に練習を始めました。
ふだんは相手の手を触って会話をする触手話を使いますが、自転車では両手が使えないため前に乗った伴走者が特別な装置で伝える振動で進行方向などを判断しながらレースを楽しみました。
レースを見守った齊藤さんの母親の治子さんは、「なかなか新しい目標を持てない状況もあるなか、サポートしてくれる人がいて新しい経験ができました。今まで無理だなって思っていたことが開かれたなと感じます」と話していました。