「現代の名工」 関東地方は49人が選ばれる 13日に表彰式

伝統工芸から最先端の技術まで幅広い分野で卓越した技能を持つ「現代の名工」に関東地方の1都6県から49人が選ばれました。

厚生労働省は毎年、「現代の名工」として卓越した技能を持つ職人や技術者などを表彰していて、今年度は関東地方の1都6県から49人が選ばれました。
内訳としては、東京が24人、茨城が8人、神奈川が7人、群馬、埼玉、千葉が3人、栃木が1人となっています。
このうち水戸市のメーカーに勤める小泉英雄さん(82)は、65年以上機械加工や溶接などのものづくりに幅広く携わり、東京電力福島第一原子力発電所の事故後は廃炉作業で使う装置の開発にあたっています。
おととしには放射線量が高い廃棄物などを鉛で覆われた箱の中に閉じ込めロボットアームや特殊なグローブを使って外から安全に取り扱える「グローブボックス」という装置の開発に成功しました。
この「グローブボックス」は密閉性や遮へい性に優れ、将来的には核燃料デブリの解析に使用することが期待されているということです。
小泉さんは今後も若手に経験と技術を伝えながら、廃炉に向けたものづくりに携わり続けたい考えです。
小泉さんは「仕事でできないことはないと思っています。福島のことはいまも非常に心配で、廃炉に向けて考えて一つ一つの仕事を達成していきたい」と話していました。
「現代の名工」の表彰式は今月13日に東京・新宿区で行われます。