関東信越6県の日本酒 出来栄え競う鑑評会の表彰式 さいたま

埼玉県や新潟県など関東と信越の酒蔵で仕込まれた日本酒の出来栄えを競う鑑評会の表彰式が8日、さいたま市で行われました。

鑑評会は、酒造りの技術向上などにつなげる目的で各地の国税局などで毎年開かれていて、8日は茨城、栃木、群馬、埼玉、新潟、長野の6県を管轄する関東信越国税局で日本酒を対象にした審査の表彰式が行われました。
ことしは189の酒蔵から全国の国税局でも最大の規模となるあわせて379点が出品され、吟醸酒では、新潟県魚沼市の「越後ゆきくら」、純米吟醸酒では、長野県松本市の「アルプス正宗」、純米酒では、栃木県佐野市の「開華」が、それぞれの部門の最優秀賞に選ばれました。
表彰式のあと酒蔵の関係者などは出品された日本酒の利き酒を行いながら酒造りについて意見を交わしていました。

吟醸酒で最優秀賞を受賞した「越後ゆきくら」の蔵元、新潟県魚沼市の「玉川酒造」の風間勇人代表は「創業350年の節目に特別な思いで臨んだので、賞をいただくことができて大変栄誉でうれしい。人の心や人生を豊かにする酒造りにこだわり、より多くの人に飲んでもらえるようにしたい」と話していました。
杜氏の山本剛さんは「一生にあるかないかの受賞だという思いがして、ようやくその実感がわいてきました。酒造りに携わったみんなで喜びを分かち合いたい」と話していました。
純米吟醸酒で最優秀賞を受賞した「アルプス正宗」の蔵元、長野県松本市の「亀田屋酒造店」の村瀬大一郎社長は「杜氏を中心に社員が朝早くから夜遅くまで頑張ってくれた成果が今回の受賞につながり、本当にうれしいです。食中酒というこだわりで仕込んでいるので、さまざまな食事に合わせて楽しんでいただきたい」と話していました。
杜氏の伊藤大治さんは「日本アルプスから流れる清らかな水が自分たちの酒造りに合い、華やかでキレのある味わいに仕上がったと思います。これからも最高の品質を保てるよう努力したいです」と話していました。
純米酒で最優秀賞を受賞した「開華」の蔵元、栃木県佐野市の「第一酒造」の島田嘉紀社長は「酒造りで1位に選ばれる難しさを前々から感じていたので、本当にうれしく思っています。歴史上で一番おいしく仕上がったと思うので、今後さらに高めていけるよう取り組んでいきたい」と話していました。
杜氏の齋藤守弘さんは「杜氏として初めて携わった酒造りで、無我夢中でがむしゃらに取り組んだ結果だと思います。米の風味がしっかりと出た柔らかい味のお酒に仕上がっているので、ぜひ日ごろの食卓で味わっていただけるとうれしいです」と話していました。