東京 立川 ホテル殺傷事件 初公判で元少年側が無罪主張

おととし、東京・立川市のホテルで刃物で刺して女性を殺害したほか女性の同僚だった男性にも大けがをさせたとして殺人などの罪に問われている当時19歳の元少年の初公判が東京地方裁判所立川支部で開かれ、元少年の弁護士は「責任能力はなかった」として無罪を主張しました。

元少年(21)は、19歳だったおととし6月、立川市のホテルで当時31歳の女性を包丁で刺して殺害したほか、女性の同僚で助けようとした男性も刺して大けがをさせたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われています。
7日、東京地方裁判所立川支部で開かれた初公判で元少年の弁護士は「責任能力はなかった。裁判手続きを理解する訴訟能力についても争う」などと無罪を主張しました。
検察は冒頭陳述で、「元少年は自閉スペクトラム症だったが障害の影響は限定的で責任能力はあった」とし、「人生がうまくいかず好意を抱いていた女性を殺害して自殺しようと考えた。凶器の包丁に高い殺傷能力があることは認識していた」などと主張しました。
一方、弁護士は「事件は障害の強い影響を受けて起こしてしまったもので、心神喪失の状態だった」などと主張しました。
7日の裁判で元少年は不規則な発言を繰り返し、途中で裁判長から退廷を命じられました。