埼玉県 最も早いインフルエンザ流行警報 “感染対策徹底を”

埼玉県は、インフルエンザの感染者数が基準を超えたとして1日、「流行警報」を出し、感染対策の徹底を呼びかけています。
統計のある1999年以降でもっとも早い警報となりました。

埼玉県によりますと、先月23日から29日までの1週間に、県内261の医療機関から新たに報告のあったインフルエンザの感染者数は1医療機関あたり33.08人と前の週より4.67人増え、国が定める警報の基準の30人を超えました。
このため県は1日、インフルエンザの「流行警報」を出しました。
インフルエンザの流行警報が出されるのは5シーズンぶりで、この時期の警報は統計のある1999年以降でもっとも早いということです。
埼玉県感染症対策課は「今後はさらなる流行の拡大も懸念される。手洗いやマスク、適度な湿度を保つといった対策をはじめ、高齢者や基礎疾患のある人は人混みを避けるなど感染を予防してほしい」と呼びかけています。

さいたま市内にある小児科の診療所では先月からインフルエンザと診断される患者が増え続け、医師が対応に追われています。
さいたま市岩槻区の小児科の診療所には高熱や頭痛を訴える子どもたちが次々と訪れ、医師が屋外の駐車場などでインフルエンザの検査を行っていました。
この診療所では1か月ほど前からインフルエンザと診断される患者が急増し、先週1週間はあわせて34人と、3週間前の4倍以上、検査した患者の3人に1人以上となっています。
多くの発熱患者に対応するため、一般診療の時間を調整することもあるということです。
3歳の子どもがインフルエンザと診断された母親は「幼稚園でもはやっていたので40度の高熱が出た時点で感染を疑っていました。1歳の子どももいるので心配ですが部屋を分けるなどして気をつけたいです」と話していました。
診療所の峯眞人院長は「この時期の流行は初めての経験です。手洗いや室内の加湿などの感染予防はもちろん、体調が悪いときは外出しないなど、感染を広げない対策を徹底してもらいたい」と話していました。