学生がイスラエルとパレスチナについて話し合う 千葉

イスラエル軍とイスラム組織ハマスによる大規模な衝突が続くなか、現地を訪れたことのある大学生たちが衝突や被害についてSNSで発信する際に注意すべき事や自分たちにできることなどを話し合いました。

千葉市にある神田外語大学のグローバル・リベラルアーツ学部では、平和について考える学習の一環でイスラエルやパレスチナ自治区などを訪れたことのある学生が多く、今月上旬に武力衝突が始まってから「情勢について学びたい」などと要望が寄せられたことから、授業にイスラエル・パレスチナ情勢の解説などを取り入れています。
27日は宗教や世界で起きている問題について学ぶ学生たちが集まり、今回の武力衝突について考えていることや、自分たちができることなどについて話し合いました。
学生たちは「自分が訪れたところが被害に遭っていて、人ごとではないと感じた。どっちが悪いかは決められない」とか、「この問題をどのように解決するか考えてきたが、今は奪われていく命を助けたい」などと意見を述べました。
また、自分たちができることについての議論では「1人でも多くの人に知ってもらうためSNSで発信すればよい」といった意見が出た一方で、「バイアスをかけてしまう可能性もあるので、安易に発信すべきではないと思う。今は自分自身が正しい知識を身につけるべきだ」と慎重な対応を促す声もありました。
学部ではこの問題について同年代の若者などに知ってもらうためのイベントを検討していて、学生たちは今後、さらに議論を深めることにしています。
イスラエルとパレスチナ自治区を訪れたことのある2年生の三橋琴羽さんは「イスラエルの友人と衝突が始まるちょうど前日にチャットでたわいもない話をしていたのに、たった一日で命が脅かされる状況になってしまうのが怖いです。メッセージは8日から既読がついていなくて心配です。周りの友人にも話してみましたが、この問題について関心を持ってもらうのは難しいなと感じています」と話していました。