10月28日は「パンダの日」 上野動物園は27日も多くの人

10月28日は、昭和47年にパンダが中国から日本にやってきたことを記念して制定された「パンダの日」です。
上野動物園では、27日も多くの人がパンダを目当てに訪れていました。

昭和47年10月28日、日中の国交正常化を記念して中国からジャイアントパンダの「カンカン」と「ランラン」のペアが上野動物園に贈られてから28日で51年になります。
現在、上野動物園にいるジャイアントパンダは、おととし6月に生まれた双子のオスの「シャオシャオ」とメスの「レイレイ」、それに2頭の父親の「リーリー」と母親の「シンシン」の4頭です。
夏場は冷房が効いた室内で飼育していましたが、最近は涼しくなったため、昼間は外で過ごすことが多いということです。
27日は双子のパンダは奥の物陰で寝ていて姿は見えませんでしたが、「リーリー」が両手で竹をつかんで豪快に食べ続けていて、訪れた人たちは、「格好いい」「すごい」などと話しながら、その様子を写真に収めていました。
パンダを目当てに上野動物園を何度も訪れる人もいて、ことし中国に返還された「シャンシャン」の誕生をきっかけにパンダに夢中になり、全国の動物園のパンダを見に行っているという大阪の50代の女性は「パンダはとにかくかわいくて、見ていると癒やされ、ストレス解消になります。最初にカンカンとランランが来た時、私は5歳だったんですが、本当によく来てくれたという思いがしました。今は月1回は、どこかの動物園にパンダを見に行っていますが、パンダはその時その時で表情が違うので、毎日でも見ていたいです」と話していました。

「パンダの日」を記念して、上野動物園の近くの百貨店では、27日からパンダの全身をかたどったバルーンがあげられ、写真展も開かれるなど、お祝いムードに包まれています。
バルーンは、高さ3.5メートルの巨大なパンダの形をしたもので、けさ、屋上でスタッフが空気を入れて膨らませたあと、雲一つない青空にあげていました。
この百貨店では51年前の昭和47年にもパンダが中国からやって来たことを記念して、バルーンをあげていたことから、当時の写真をもとに復刻版として制作したということです。
また、パンダの日にあわせて、上野動物園以外の和歌山や兵庫の動物園にいるパンダを紹介する写真展も開かれているほか、パンダのイラストやぬいぐるみなども飾られていて、パンダ一色に染まっています。
店内の喫茶店や菓子店などでもパンダをイメージした商品を期間限定で販売していて、多くの人で賑わっていました。
松坂屋上野店広報担当の田中なおこさんは、「これまでのパンダとの歴史を振り返りつつ、ここからまた、パンダを中心に、地域が一つになって街を盛り上げていくきっかけになればうれしい」と話していました。