ポーランド孤児救済から100年 友好祝うセレモニー開催

第1次世界大戦後の混乱期に東京の社会福祉法人などがシベリアに残されたポーランドの子どもたちの人道支援にあたってから100年がたったことを受け、日本とポーランドの友好を祝うセレモニーが東京・渋谷区で開かれました。

渋谷区で児童養護施設などを運営する社会福祉法人「福田会」は第1次世界大戦後の混乱でシベリアに取り残され家族を失った375人のポーランドの子どもたちをおよそ100年前に受け入れ、当時の人道支援はポーランドの学校の教材でも紹介されました。
19日は、100年前から続く日本とポーランドの友好の歴史を後世に伝えようとセレモニーが開かれ大使館や施設の関係者などおよそ40人が出席しました。
セレモニーを主催したポーランド開発銀行のベアタ・ダシンスカ=ムジチュカ総裁は「この美しい人道主義の物語をいまも大切にしてもらい感謝しています」と述べました。
このあと出席者は施設の庭に出て、当時、ポーランドの子どもたちが福井県の敦賀港に到着した際、日本人から歓迎の証しとしてりんごが手渡されたというエピソードから4本のりんごの木を植樹し友好関係が続くことを願っていました。
「福田会」の土屋學常務理事は「困っている人に手を差し伸べるのが大切だということは世界中どこでも同じです。りんごの木を通して孤児の歴史を広く伝えていきたい」と話していました。