学徒出陣から80年 出征した人たちの証言など紹介する企画展

太平洋戦争で多くの学生たちが戦地に赴いた「学徒出陣」から今月で80年となるのにあわせて実際に出征した人たちの証言などを紹介する企画展が都内の大学で13日から開かれています。

太平洋戦争中の学徒出陣では、10万人ともいわれる学生たちが召集され、今から80年前の1943年10月21日に東京で壮行会が行われました。
東京・新宿の早稲田大学歴史館で始まった企画展では招集されたり志願したりした16人の動画を公開しています。
このうち、入隊を志願した男性は「自分が死ぬことが国の役に立つことだと考えていた」と証言しています。
また、戦争が終わった時に「戦争をやらなくていいという安ど感があった」などと感想を述べている元学徒兵もいます。
会場にはこのほかにも日章旗や当時の日記などが展示されています。
見学した大学生は「いま学んでいる環境が必ずしも保障されるものではないと感じた。戦争に協力しなければならない時代が来るかもしれないので、常に関心を持っておくことが大事だと思う」と話していました。
歴史館の真辺将之副館長は「今も戦争が各地で起きていますが、若い人たちが過去の体験を参考にして自分は戦争にどう向き合っていくのか、どうやって平和のために行動できるのかを企画展を見て考えてほしい」と話していました。
この展示会は来月12日まで開催されています。