“2024年問題” トラックから鉄道貨物に切り替える動きも

トラック運転手の人手不足が懸念される「2024年問題」への対応として、鉄道貨物が注目を集めるなか、東京都内にあるJR貨物の駅では輸送手段をトラックから鉄道に切り替える動きがすでに出ています。

物流業界では、来年4月からトラックドライバーの時間外労働の規制が強化されることから「2024年問題」と呼ばれて、人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念されています。
このため政府は、緊急の対応策として、輸送手段をトラックから船舶や鉄道に振り替える「モーダルシフト」を推進し、今後10年程度で船舶や鉄道の輸送量を倍増させる目標を掲げています。
こうしたなか、鉄道貨物の現場では輸送手段をトラックから鉄道に切り替える動きがすでに出ていて、東京・荒川区にあるJR貨物の隅田川駅では、今年度上半期の輸送量が前年度同時期に比べ4%ほど増加しています。
隅田川駅では、ここのところ鉄道貨物への切り替えの問い合わせが増えていて、食品大手のネスレ日本や製薬大手の武田薬品も東北への輸送について、トラックから隅田川駅経由の鉄道利用に切り替える計画を相次いで発表しています。
JR貨物北東京支店の茅野弘支店長は「いままでにない動きが出ていて仙台秋田盛岡青森と、400キロから700キロの中距離で引き合いが増えている。環境にやさしく大量輸送できる強みをPRしていきたい」と話していました。