千曲川堤防決壊から4年 水害対策進む一方で被災者支援も課題

台風19号による大雨で長野県を流れる千曲川の堤防が決壊した被害から13日で4年です。
千曲川の流域ではことしから遊水池の整備が始まるなど水害への対策が進む一方、被災者の孤立を防ぐ継続的な支援も求められています。

4年前の台風19号で、長野県では千曲川など6つの河川で堤防が決壊し、災害関連死も含め23人が死亡、住宅8300棟余りが浸水などの被害を受けました。
国や県などは千曲川流域で治水対策のプロジェクトを令和9年度までの計画で進めていて堤防の強化などとあわせ、ハード対策の中心の一つが大規模な遊水池の整備です。
川が増水した際に下流への影響を少なくする効果が期待でき、国は、流域のあわせて5か所で遊水池を整備する計画でことし5月からは中野市で工事が始まりました。
ハード面の対策が進む一方、被災した人の継続的な支援も課題です。
長野市ではことし6月、自宅を失った人が暮らす災害公営住宅で誰にもみとられずに亡くなる、いわゆる孤立死も起きています。
社会福祉協議会や支援団体による見守り活動などは続いていますが、災害公営住宅には、さまざまな地区の人が移り住んでいることから、孤立を防ぐ対策は、今後いっそう重要になります。