特殊詐欺グループ3人 広島の事件で再逮捕 狛江の事件で起訴

一連の広域強盗のうち、東京・狛江市の事件で指示役として逮捕された特殊詐欺グループの幹部ら3人について、警視庁は広島市の高級時計店が襲われた事件でも実行役に指示を出していたとして強盗殺人未遂などの疑いで再逮捕しました。

再逮捕されたのは、特殊詐欺グループの幹部、今村磨人容疑者(39)と渡邉優樹容疑者(39)、藤田聖也容疑者(39)の3人です。
警視庁によりますと3人は実行役と共謀し、去年12月、広島市の高級時計の販売店を兼ねた住宅に押し入り、現金や腕時計などおよそ2600万円相当を奪ったうえ、経営者の男性ら3人にけがをさせたとして、強盗殺人未遂などの疑いがもたれています。
広島市の事件ではこれまでに実行役8人が逮捕・起訴されていて、携帯電話の解析などから、容疑者らが「キム」や「ミツハシ」を名乗り、フィリピンの入管施設から「殴ったり蹴ったりしないと報酬はあげない」などと、指示を出していた疑いがあることがわかったということです。
今村容疑者が指示役として逮捕されるのは、京都や千葉の事件など5件目で、警視庁は指示系統や役割分担についてさらに解明を進めることにしています。
警視庁は3人の認否を明らかにしていません。
一方、3日再逮捕された3人は、一連の広域強盗のうち、ことし1月、東京・狛江市の住宅で90歳の女性が死亡した事件の指示役として先月、強盗殺人などの疑いで逮捕されていましたが、東京地方検察庁は3日、強盗致死などの罪で起訴しました。
捜査の結果、殺意の認定には至らなかったとしています。