東北新幹線の車内で不審者が暴れた想定 JRと警察が対応訓練

走行中の東北新幹線の車内で刃物を持った不審者から乗客を守るための対応を確認する訓練が行われました。

訓練は、栃木県の宇都宮駅と小山駅の間を走行中、新幹線の車内で刃物を持った不審者が暴れたという想定で行われ、JR東日本の職員や警察官あわせておよそ120人が参加しました。
不審者役の警察官が座席で電話しているのを注意されたことに怒り、刃物を出して暴れると参加者たちはSOSボタンを押したり、携帯電話で110番通報をしたりしました。
駆けつけた警備員や車掌は盾を持って距離を取りながら「危ないので手に持っている物を置いてからお話しましょう」など声をかけて警察官に引き渡すまでの時間を稼ぎました。
新幹線が小山駅で緊急停車すると、乗客が避難するのと同時に複数の警察官が乗り込み、不審者を取り囲んで身柄を確保しました。
その後は、けがをして車内に取り残されていた乗客を車いすに乗せて列車の外に避難させる手順も確認していました。
JR東日本新幹線統括本部の高橋純世ユニットリーダーは「新幹線は在来線と比べ駅間の距離が長いので車内で何かあったときの判断が重要です。引き続き警察と連携した訓練で対応力の向上に努めたい」と話していました。