ジャニーズ事務所 社名変更し将来廃業 新会社設立し社名公募

ジャニーズ事務所 社名変更し将来廃業 新会社設立し社名公募

ジャニー喜多川氏の性加害の問題でジャニーズ事務所は2日都内で記者会見し、東山紀之社長は現在の社名を、「SMILEーUP.」に変更しこの会社で被害者への補償を行ったうえで、将来的には廃業すると発表しました。
またタレントのマネージメントなどを行う新しい会社を設立し、社名はファンクラブで公募するとしました。

4年前に死去した、ジャニー喜多川氏の性加害問題で、ジャニーズ事務所は先月7日に続き2日、都内で記者会見を開きました。
このなかで東山紀之社長は被害者に対し改めて謝罪したうえで「自分たちでジャニーズ事務所を解体し、被害者と真摯に向き合いながらファンの方々と未来を切り開いていく」と述べました。
そのうえで、現在の「ジャニーズ事務所」という社名については、今月17日付けで『SMILEーUP.』に変更しこの会社で被害者への補償を担っていくことを明らかにしました。
東山氏は「被害に遭われ今もなお苦しんでいらっしゃる方々の補償、救済、心のケア、これを時間がかかっても最後までまっとうさせていただきたい」と述べました。
また、「ジャニーズ」の名称がついた所属グループや関連会社についても名称を変更する考えを明らかにしました。
これによって、元社長で創業者でもあるジャニー氏の名前が、なくなることになります。
さらに東山氏は現在の事務所の今後について「被害を受けられた方々への補償をきちんと最後まで行い、廃業いたします」と述べ将来的に廃業することを明らかにしました。
一方、タレントのマネージメントなどを行う新しい会社をおよそ1か月以内に設立し、社長に東山氏、副社長に井ノ原快彦氏が就任すると発表しました。
社名についてはファンクラブで公募するということです。
またこの新しい会社には事務所の前社長の藤島ジュリー氏は出資せず、取締役にも就かないということです。
また、被害者への補償の進捗状況について東山氏は補償の受付窓口にこれまでに478人から申し出があり、被害を申告して補償を求めている人は325人で、来月から補償をスタートさせていく考えを示しました。
このほか会見のなかでは井ノ原氏が前社長のジュリー氏の手紙を読み上げました。
このなかでジュリー氏は「このたび、被害に遭われた方々に改めておわび申し上げます」と謝罪したうえで、現在の会社の100%の株主として残ることについて、「ほかの株主が入ると法を超えた救済が事実上できなくなると伺ったからでした」と説明しました。
会見は予定の2時間を超え、最後に東山氏は今後、報告できることがあれば改めて説明したいと述べました。

ジャニーズ事務所の会見について東京・渋谷で聞きました。
所属グループのファンだという女子高校生は「社名が変わるのは悲しいですが、この名前があるからつらい思いをする人がいることもわかるのでファンとして複雑な思いです。好きなグループの名前も変わってしまうかもしれませんが応援する気持ちは変わらないです。ファンがこれまで好きなグループのために使ってきたお金で被害者への賠償金が支払われるとしたらそれはどうなんだろうと思います」と話していました。
所属グループのファンクラブに入っているという20代の女性は「新たな名前になじめるか不安だし、所属しているタレントたちがどう思っているか知りたい。会社が本当にちゃんと補償を行っていくことができるのか疑問に思う」話していました。
また、30代の会社員の男性は「『ジャニーズ』という名前になじみがあったが、やってしまったことを償うという意味では社名の変更や補償は必要なことだと思う。名前を聞いて嫌な気持ちになる人がいるよりは、若い人たちに夢や希望を与えるものなればいいと思います」と話していました。
また、40代の女性は「名前が変わるかどうかではなく中身が変わることが大切だ」と話していました。