記録的大雨 土のうの一部が十分に設置されず 千葉県が陳謝

今月8日の記録的な大雨で氾濫した千葉県茂原市を流れる「一宮川」で、工事中だった堤防の代わりに設置されることになっていた大型の土のうの一部が十分に設置されていなかったことがわかりました。
県は不備があったとして陳謝し川の氾濫への影響などを検証するとしています。

茂原市を流れる「一宮川」では、度重なる水害を受けて、千葉県がおよそ4キロの区間で堤防や護岸の改修工事を進めていて、工事が終わるまで、堤防が低い部分などに大型の土のうを設置することになっていました。
しかし、茂原市から「土のうが一部設置されていなかったり高さが足りなかったりした場所がある」という指摘で千葉県が調べたところ、不備があわせて5か所見つかりました。
このうち、「明光橋」の下流付近では、高さ1メートル20センチの土のう6袋が、去年12月から撤去された状態になっていたということです。
この周辺では広い範囲で浸水していました。
施工業者が、護岸工事に土を利用しようと土のうを解体したあと、再び設置するのを怠っていたことが原因で、すでに土のうは本来の形で設置されているということです。
県は今後、第三者委員会を設置して川の氾濫への影響などを検証することにしています。
菰田直典災害・建設業担当部長は会見で「今後は適切な河川管理を徹底します」と述べて陳謝しました。