横浜 首都高速 自転車の男性 乗用車と衝突し死亡 誤進入か

25日未明、横浜市の首都高速道路で、誤って進入したとみられる自転車と乗用車が衝突し、自転車を運転していた男性が死亡しました。
道路の合流地点付近で衝突したとみられ、警察が進入のいきさつなどを詳しく調べています。

25日午前3時すぎ、横浜市西区の首都高速道路の横羽線の金港ジャンクション付近で、乗用車が自転車と衝突し、自転車を運転していた男性が死亡しました。
警察によりますと、乗用車が横羽線を走行していた際、右側から合流する三ツ沢線から自転車が出てきて衝突したとみられるということです。
乗用車を運転していた男性は、調べに対して「自転車が目の前に現れて止まれなかった」と話しているということです。
亡くなった男性は、所持品などからアメリカに住む31歳の男性とみられ、横浜市内で開催中の自転車で荷物を届ける「メッセンジャー」の世界大会に参加していたとみられるということです。
警察は現場の状況などから誤って首都高速道路に進入したとみて、防犯カメラの映像を確認するなど進入のいきさつや事故の詳しい状況を調べています。
事故の影響で、首都高速道路は横浜市の金港ジャンクション付近がおよそ8時間にわたって通行止めになりました。

警察によりますと、死亡した男性は所持品などから横浜市内で開催中の自転車で荷物を届ける「メッセンジャー」の世界大会に参加していたとみられるということです。
大会のホームページによりますと開催期間は今月20日から25日までで、会場の日産スタジアムなどでは、自転車で荷物を届ける速さを競うレースなど、さまざまなイベントが予定されていました。
参加者に対しては、「自転車は原則、車道の左側を通行してください」とか、「ヘルメット着用が努力義務となっている」などと日本の交通ルールについて注意を呼びかけていました。

首都高速道路会社によりますと、昨年度1年間に自転車や歩行者、それに原付バイクが首都高速道路に誤って進入するケースは原付バイクが250件、歩行者が124件、自転車が45件のあわせて419件にのぼりました。
スマートフォンのナビアプリの普及で、自転車や歩行者なのに車利用で経路検索していたり、原付きバイクなのに高速道路利用で経路検索していたりするなど、誤って進入するケースが増加傾向にあり、昨年度は自転車と原付バイクのあわせて295件のうち、6割ほどにあたる175件でナビアプリの利用が確認されたということです。
このほか、日本の交通ルールがわからない外国人、認知症の高齢者、酒に酔った人などが誤って進入するケースも少なくないということです。

首都高速道路会社は、誤進入を防ぐため、出入り口に大きな目立つ字で「歩行者・自転車・原付立ち入り禁止」とか、外国人などにもわかるように英語で「DO NOT ENTER」、ひらがなで「はいっちゃだめ」などと掲げて注意を促しています。
また、一部の出入り口には、歩行者や自転車、それに原付バイクを検知するカメラを取り付けていて、誤進入を検知したら音声や電光掲示板で警告するということです。
スマートフォンのナビアプリを利用して誤進入するケースが相次いでいることから、首都高速道路会社は、自転車や原付バイクに乗る人は、高速道路を利用しない設定での経路検索を徹底することや、画面ばかりに集中せずに標識や警告などをしっかり確認するよう呼びかけています。
誤進入を見かけた際には、道路緊急ダイヤル「#9910」に通報してほしいということです。