“不適切保育繰り返されかねない” 保育士配置基準の改善要望

保育士らでつくる団体が、都内で会見を開き、今の保育士の配置では、多忙でゆとりがなく、「不適切な保育」が繰り返されかねないとして、国に対して改善を求めました。

厚生労働省で25日会見を行ったのは、保育士や園児の保護者らでつくる団体です。
このなかで、団体が全国の2400人を超える保育士にインターネットで行ったアンケート調査の結果が公表されました。
不適切な保育を「子どもの人権を守るために望ましくない関わり」と定義したうえで、「みずからも『不適切な保育』を起こしかねないと思うか」と尋ねたところ、「はい」と「わからない」と答えた人は、あわせて70%を超えたということです。
具体的には、泣いていたり、トイレに行きたがったりしても子どもを待たせてしまうとか、移動をせかすなど管理的になってしまうといった声が寄せられました。
その要因については、人手不足や、多忙でゆとりがないことなどがあげられ、団体では、国に対して、引き続き保育士の配置基準の改善を求めたいとしています。
愛知県の民間保育園で、園長を務めている石濱丈司さんは、「子ども一人一人と向き合うのは保育の出発点だがそれが十分に行えない切迫した状況がある。余裕ある人員で子どもの安全を守りたい」と話していました。