インフルエンザ患者急増 都内の医療機関は対応に追われる

新型コロナウイルスの感染者数が多い状態が続くなか、インフルエンザの患者も急速に増え始め、都内の診療所は発熱などの症状を訴える患者の対応に追われています。

東京都が21日公表した今月17日までの感染者数は前の週のおよそ2倍と急速に拡大していて、都は統計を取り始めた1999年以降で最も早く、インフルエンザの「流行注意報」を出しました。
東京・中野区の「みやびハート&ケアクリニック」でも、先月にはほとんどいなかったインフルエンザの患者が今月に入って急に増え始めたということです。
今月1日から22日までに発熱などの症状がある患者97人を検査したところ、新型コロナウイルスの陽性が41人(42.3%)、インフルエンザの陽性が15人(15.5%)でした。
渡邉雅貴院長は「この夏の猛暑による疲れで、免疫力が落ち、感染症にかかりやすくなっている可能性がある」としています。
このクリニックでは、通常の患者と同じように発熱などの症状がある患者も診ていますが、20日から始まった新型コロナのワクチン接種に加えて、来月からはインフルエンザのワクチン接種も始まる予定です。
渡邉院長は「正直なところ、年末並みの忙しさです。新型コロナの患者も多いなかで、インフルエンザの患者さんが日々増えています。この時期にインフルエンザの流行は経験したことがない事態です」と話していました。