神宮外苑再開発 小池知事“事業者は保全案を速やかに検討を”

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発について、東京都の小池知事は、事業者側が示すとしていた樹木の保全に関する見直し案がいまだに示されていないと指摘したうえで、伐採の許可手続きが進んでいるなかで、速やかに検討するよう改めて求めました。

新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発について、都は今月12日、樹木の伐採を始める前に保全に関する具体的な見直し案を示すよう事業者側に求めました。
これについて小池知事は15日の記者会見で「事業者からは、ことし1月の環境影響評価書で『樹木の保全の検討結果を出す』という話だったが、いまだに示されていない。一方で、樹木の伐採の許可手続きが進んでいるため要請を行った」と説明しました。
そのうえで「すでに事業者に伝えており、事業者からは『1本1本の樹木は大切に扱い、極力、保存・移植する方針で検討』というような報告を所管の局から聞いている。具体的な見直し案を速やかに検討し示してほしい」と述べました。
一方、ユネスコの諮問機関イコモスが再開発の中止を求める警告の文書を都や事業者などに送ったことに関連して、小池知事は「かなり一方的な情報しか入っていないのではないか。しっかりと事業者の方でも説明をより丹念にすべきだと改めて思った」と述べました。