神奈川 新型コロナとインフルエンザの感染拡大 学級閉鎖急増

神奈川県内では新型コロナウイルスとインフルエンザの感染が拡大しています。
学級閉鎖も相次ぎ、学校現場では危機感が高まっています。

先週発表された神奈川県内の新型コロナウイルスの定点把握による感染者数は20.33人と、感染症法上の位置づけが5類に変わって以降、3週連続で最多を更新しました。
インフルエンザの感染も拡大していて、先週発表された最新の数字では、1医療機関あたり2.74人と、前の週の倍以上に増えました。
横浜市立の学校では、今月に入ってから10日までに、新型コロナで58クラスが、インフルエンザでは44クラスが学級閉鎖となっています。
新型コロナ感染拡大前、2019年9月のインフルエンザによる学級閉鎖はあわせて6クラスで、すでに7倍以上に達しました。
横浜市教育委員会は「まずは、基本的な対策を行うことにつきます。ウイルスが流行している学校については、教育活動をできるだけ止めずに実情に応じた対策を行い、通常の形に戻していくよう取り組んでもらいたい」と話しています。

新型コロナウイルスやインフルエンザの感染拡大を受けて、学校現場では危機感が高まっています。
横浜市の港北小学校では先週、インフルエンザのため、1年生のクラスが学級閉鎖になりました。
教員にも感染が相次ぎ、ほかの体調不良も含め、常勤42人のうち7人が欠席する事態となりました。
こうしたことを受けて、学校では12日朝臨時のホームルームが開かれ、担任の教員が子どもたちに手洗いを徹底することや大人数で活動する際には大きな声で話さないこと、それに距離をとることといった感染対策を呼びかけました。
この学校では窓を開けて換気を行うとともに、新型コロナ対策で市が配備した二酸化炭素の濃度を計測する装置を引き続き使っています。
またマスクやティッシュを捨てる、ふたのついた専用のゴミ箱を設けています。
来月には運動会を予定していることから、今月は子どもたちが集まって練習などをする機会が多いということです。
12日は全校生徒で運動会に向けて、校庭の草むしりや石拾いを行い、終わったあとはせっけんで丁寧に手を洗っていました。
4年生の男子児童は「学校に着いたら、まず換気をしています。給食などを取りに行くときには、手を洗って消毒もしています。夏休みでいろんなところに行ったからちょっと疲れているけど、友達と毎日会えるから楽しいです」と話していました。
4年生の女子児童は「運動会の練習が始まるのが楽しみです。運動するときはマスクを外すけど、消毒を忘れず、気を抜かないでコロナやインフルエンザの対策をしたいです」と話していました。
港北小学校の山口昭代校長は「いまは感染が増えているので、『身体的接触を回避する』とか『大声ではしゃべらない』といったことを徹底していきます。感染防止一辺倒ではなく、通常時の対策と『流行期』と捉えての感染防止対策をメリハリをつけて子どもたちに伝えていきたいです」と話していました。