神宮外苑再開発 ユネスコの諮問機関が中止を求める文書公表

再開発が行われている東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑について、ユネスコの諮問機関は「世界の公園の歴史においても例のない文化的資産」だとして再開発の中止を求める文書を公表しました。

東京・新宿区や港区にまたがる明治神宮外苑の再開発ではことし3月から工事が始まり、今月以降、高さ3メートル以上の樹木の伐採や移植が始まる見通しです。
こうしたなか、ユネスコの諮問機関の「イコモス」は7日、再開発の中止を求める警告の文書をホームページに公表しました。
それによりますと、神宮外苑は近代化が進む東京で緑地を確保するために整備され、都市の公園や庭園の中核を担ってきたと説明し、「世界の公園の歴史においても例のない文化的資産」だとしています。
イコモスや文化庁によりますと、国内で警告の文書が出されるのは、去年の東京・港区の鉄道遺構「高輪築堤跡」に続いて3例目で、文書に法的な強制力はないということです。
再開発事業を認可した都の担当者は「文書の詳細を確認中」としています。