文化芸術の契約トラブルで文化庁が初の無料相談会

文化や芸術分野ではフリーランスで働く人や小規模な団体が多く、不利な条件での仕事やトラブルが生じているとして、文化庁が弁護士による無料の相談会を初めて開いています。

相談会は、フリーランスの芸術家などから契約や活動に関する疑問やトラブルについて、直接、相談を受け付けようと文化庁が初めて開いたもので、関係者が多く訪れる東京藝術大学の学園祭の会場にブースが設けられました。
2日は、フリーランスのイラストレーターとして活動予定の学生から契約時の注意点について相談が寄せられ、弁護士があらかじめイラストの著作権や報酬について決め、書面などで残すことが重要だと助言していました。
俳優や音楽家、舞台スタッフなど文化や芸術の分野ではフリーランスで働く人や小規模な団体が多く、不利な条件での仕事やトラブルが生じているということで、文化庁は去年7月にガイドラインを作り、契約書の作成などを求めています。
相談にあたった吉峯裕毅弁護士は「契約を交わしていないのに仕事が始まってしまったり、費用が支払われないトラブルも起きている。気軽に相談してほしい」と話していました。
相談会は3日も東京藝術大学で午前10時から午後4時まで行われるほか、文化庁のホームページではことし12月末まで相談を受け付けています。