関東大震災100年 朝鮮人犠牲者の追悼式 東京 墨田区

関東大震災から100年の1日、震災の混乱で殺害された朝鮮人犠牲者を追悼する式典が東京・墨田区で行われました。
ことしも東京都の小池知事から追悼文は送られず、主催した実行委員会は「都知事の対応はとても恥ずかしいことで、歴史から逃げている」と批判しました。

関東大震災の混乱で殺害された朝鮮人犠牲者を追悼する式典は毎年9月1日に開かれていて、震災から100年の1日も墨田区の都立横網町公園で開かれました。
はじめに宮川泰彦実行委員長が「二度と同じ悲劇が起こらないように後世に歴史を伝えていくことがとても大切だ」などとあいさつしました。
その後、参加者たちは黙とうを行い犠牲者を追悼しました。
朝鮮人犠牲者の追悼式をめぐっては、主催する民間の実行委員会と朝鮮総連・在日本朝鮮人総連合会などが都に対して、小池知事の名前で追悼文の送付を求めていましたが送られませんでした。
式典に参加した70代の男性は「日本人として100年前の歴史を忘れてはいけないという気持ちで参加した」と話していました。
式典のあと、宮川実行委員長は「都知事の対応はとても恥ずかしいことで歴史から逃げている。今後も抗議をしていきたい」と話していました。

東京都の小池知事は記者会見で、東京都慰霊協会が開いている法要を踏まえ「毎年、法要において都知事として、関東大震災などで犠牲になった全ての人々へ哀悼の意を表している。震災による極度の混乱のもと犠牲になった人々も含め、慰霊する気持ちを改めて表すことで、私自身対応してきており、この考えは引き続き変わらないものとしている」と述べました。