一部の水田で稲が枯れる被害 水不足と高温影響 新潟 上越

先月下旬以降、雨量が少なく、暑い日が続いている米どころの新潟県では、上越市の一部の水田で稲が枯れる被害が広がっていて、地元の農家は収穫量や品質の低下を懸念しています。

上越市では、28日までの1か月間で雨量が平年の15%程度の27.5ミリと少ない一方、最高気温が35度以上の猛暑日は21日に上り、暑い日が続いています。
こうした水不足と高温の影響で、上越市の山あいにあり、雨水などを使う天水田と呼ばれる棚田では、稲が枯れる被害が広がっています。
このうち上越市牧区のコメ農家、中川卓夫さんの広さ12ヘクタールの天水田ではおよそ半分の田んぼで、稲が茶色く変色し枯れる被害が出ています。
中川さんによりますと、水田に水をひくために雨水などをためているため池はあるものの、すでに使える分は使い切ったということです。
また、おくての品種を栽培している水田では、稲が穂を出さない被害も出ていて水不足の影響だと見られるということです。
こうしたことから、中川さんの水田はこの秋のコメの収穫量が例年の3分の2に落ち込むおそれがあるほか、品質の低下も懸念されています。
中川さんは「枯れたところは犠牲にして、何とかなりそうな稲にだけ水をまわしています。行政には干ばつからの復旧の支援をお願いしたいです」と話していました。