世田谷区議選 1票余の差で落選候補者の申し立て棄却 都選管

ことし4月に行われた東京・世田谷区の区議会議員選挙で、1票余りの差で落選した候補者が最下位で当選した候補者の当選無効を求めた申し立てについて、東京都選挙管理委員会は申し立てを棄却する裁決を行いました。

ことし4月に行われた統一地方選挙の世田谷区議会議員選挙は、最下位で当選した大庭正明氏が案分票を含めて3621.307票、次点で落選した三井美穂子氏が3620票で、その差は1.307票でした。
三井氏は無効票や案分票の扱いに疑念があり、当選は無効だなどとして、区の選挙管理委員会に異議を申し出たものの棄却され、都の選挙管理委員会に審査を申し立てていました。
都の選挙管理委員会は、先月、すべての投票用紙を点検し、23日、その内容について議論しました。
その結果、区の選挙管理委員会が、「川上」とも読めるとして無効票と判断していた1票について横書きで「三井」と書かれたと判断し、三井氏の得票が1票増えることになりました。
このほか大庭氏の案分票にも変化があり、2人の票差は0.308票に縮まったものの当落に影響はなく、申し立てを棄却する裁決が行われました。
裁決に不服がある場合、東京高等裁判所に訴えを起こすことができますが、三井氏は報道各社の取材に、「私の力不足でした。結果を受け止めます」と述べ、訴えを起こさない考えを示しています。