子どもの自殺 メッセージ通じ命の大切さ考える 東京 日野

夏休みが明ける時期に子どもの自殺が増える傾向にある中、亡くなった子どもたちのメッセージを通じて命の大切さを考えてもらおうという展示会が、東京・日野市で始まりました。

この展示会は、東京都が毎年、この時期に開いていて、日野市の「多摩平の森ふれあい館」には、いじめの被害を訴えて自殺した子どもの写真や生前に残したメッセージなど、30点あまりが展示されています。
このうち、高校生で命を絶った大森七海さんのパネルでは、亡くなる前の年の母の日に送った手紙が紹介されていて、「私を生んでくれてありがとう。これまで育ててきてくれてありがとう。ずっとそばにいてください」などとつづられています。
また、いじめで傷つく子どもたちに向けた、支援団体などからのメッセージも展示され、「誰かに『助けて』と言うのはちっとも恥ずかしいことじゃない。君は決してひとりじゃない」などと呼びかけています。
府中市から親子で訪れた母親は「ひと事ではないと受け止める機会になった。まずは自分の子どもをよく見て、守っていきたい」と話していました。
展示会は、来月8日まで開かれたあと、来月12日から23日まで港区の「東京都人権プラザ」でも開かれる予定です。