新型コロナ 都内のクリニック お盆期間も患者が多く訪れる

行動制限のない夏休みを迎えていますが、都内のクリニックにはお盆の間も連日、新型コロナに感染した患者が多く訪れています。
クリニックは盆明けのこの時期にさらに感染が拡大する懸念があるとして、「体の免疫力が低下していると感じたらマスクをしてほしい」と呼びかけています。

東京・北区にある「いとう王子神谷内科外科クリニック」では、お盆の間も発熱外来を設けて、連日、発熱やのどの痛みを訴える患者20人ほどの診療にあたってきました。
こうした患者のうち、検査をした6割以上が新型コロナに感染していたということで、今月上旬に比べて陽性率も高いといいます。
ことしの夏は行動制限がなく、花火大会などさまざまな催しが再開されていますが、患者のなかにはこうした催しに参加した際に感染したとみられる人や、帰省先で感染が発覚し、高齢の家族がいたため急いで帰省を切り上げた人などもいたということです。
クリニックの伊藤博道院長は、エアコンの使用で室内の換気が不十分になりがちだったり、マスクを着ける習慣が少しずつ薄れてきたりして特に感染が広がりやすい状況が整っているとして、お盆明けのこの時期、職場などを介したさらなる感染拡大を懸念しています。
伊藤院長は「院内に限った陽性率の高さを見ると、第7波や第8波のピークに相当する程度で、市中で感染が拡大していると感じる。暑さ疲れやエアコンによるのどの不調など体の免疫力が低下していると感じたときは、マスクをして自分や周りの人を守ってほしい」と話していました。