ジャングルジム火災 元大学生2人 簡易裁判所での裁判始まる

7年前、東京・明治神宮外苑のイベント会場で展示されていたジャングルジムから火が出て5歳の男の子が死亡した火災で、安全管理を怠ったとして罪に問われている元大学生2人の裁判が始まりました。
裁判は、1審の有罪判決が2審で取り消され、簡易裁判所での審理を命じられる異例の展開をたどっていて、2人は改めて無罪を主張しました。

2016年、東京・新宿区の明治神宮外苑のイベント会場で展示物の木製のジャングルジムから火が出て5歳の男の子が死亡するなどした火災では、当時、日本工業大学の学生だった2人が重過失致死傷の罪で起訴され無罪を主張しましたが、1審の東京地裁は「安全管理を怠った程度は相当大きい」と指摘して、禁錮10か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
一方、2審の東京高裁は「わずかな注意を払えば火災の発生を予測できたと認めるのは困難だ」として罰金刑が上限の過失致死傷の罪にとどまると判断して1審判決を取り消しました。
そのうえで、比較的刑が軽い事件を取り扱う簡易裁判所で改めて審理するよう命じました。
異例の展開となるなか、起訴の罪名を過失致死傷罪に変更して27日から東京簡易裁判所で裁判が始まり、2人は火災の原因の一つとされる投光器について「高温になるとは認識していなかった。かんなくずが発火して火災になるとは思いもしなかった」と述べて改めて無罪を主張しました。