神宮外苑再開発 樹木伐採の許可めぐり住民などが新宿区を提訴

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発計画で、新宿区がおよそ3000本の樹木の伐採を許可したことについて、周辺の住民などが許可の取り消しなどを求める訴えを起こしました。

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発では、神宮球場とラグビー場を建て替えるほか、商業施設などが入る複合ビルが新たに建設される計画で、申請を受けた新宿区はおよそ3000本の樹木の伐採を許可し、今後、事業者によって伐採されることになっています。
これについて、周辺の住民や大学の教授など5人が「違法な手続きをもとに出された伐採許可だ」として、新宿区に対し許可の取り消しと、1人あたり1万円余りの賠償を求める訴えを25日、東京地方裁判所に起こしました。
住民側は「明治神宮外苑はもともと容易に木の伐採が認められない地域だったのに、区は議会などに報告しないまま伐採が容易な地域に区分を変更した」などと主張しています。
原告団長を務める40歳の男性は会見で「民主的なプロセスを経ずにこっそり区分を変更し伐採の許可を出したことは犯罪的行為だ。子どもたちの将来のために樹木を守るべきで、司法がストップをかけてほしい」と話していました。
新宿区は「内容を把握しておらずコメントは差し控える」としています。
神宮外苑の再開発をめぐってはことし2月にも、周辺の住民などが計画自体の認可の取り消しを求めて東京都に対する訴えを起こしています。