「軟骨伝導」イヤホン 警察署に初めて導入 東京 品川区

耳の聞こえにくい高齢者などに役立ててもらおうと、耳の軟骨を通じて音を伝える「軟骨伝導」の仕組みを使ったイヤホンが東京・品川区の警察署に導入されることになりました。
警視庁によりますと、警察署に導入するのは全国で初めてだということです。

「軟骨伝導」のイヤホンを導入するのは、品川区の警視庁大崎警察署です。
「軟骨伝導」は耳の入り口付近にある軟骨に振動があたって耳の中に音源が発生すると、そこから空気の波を通じて鼓膜が震え、音が聞こえる仕組みです。
警察官と窓口でやりとりする際に耳の聞こえにくい高齢者などにこのイヤホンをつけてもらうことで、大きな声で話す必要がなくなるため、個人情報を周囲に聞かれるリスクを減らす効果も期待できます。
関係者によりますと、運転免許を返納する高齢者が警察署を訪れるケースが多いことなどを踏まえ、手続きをスムーズに行えるよう、27日から2か所の窓口に設置することを決めたということです。
「軟骨伝導」のイヤホンはことしに入り金融機関の窓口などで使われていますが、警察署に導入するのは全国で初めてです。
大崎警察署は「交通関連や特殊詐欺など、警察署でのあらゆる相談の対応に役立てていきたい」としています。