御嶽山噴火災害 火口近くで行方不明者の捜索 24日は終了

9年前の噴火によって死者・行方不明者が63人にのぼった長野と岐阜の県境にある御嶽山で24日、8年ぶりに長野県が参加して、行方不明者の捜索活動が行われました。

御嶽山は、9年前の平成26年に噴火し、死者58人、行方不明者5人にのぼる「戦後最悪の火山災害」となりました。
多くの犠牲者が出た火口近くの尾根「八丁ダルミ」は、立ち入り規制が続いていますが、シェルターの設置など、安全対策が進んだことから、ふもとの長野県王滝村は今月29日に規制を解除する方針です。
24日は、一定程度安全の確保ができたとして、8年ぶりに県も参加するなか、およそ50人の態勢で行方不明となっている5人の捜索活動が行われました。
立ち入り規制区域に入った行方不明者の家族は、これまでの捜索で遺留品が見つかった場所に花を手向けるなどしたあと、山岳関係者と手がかりを捜しました。
午後2時に終了した24日の捜索では、犠牲者のものとみられるサングラスや手袋、それにストックなど9点が見つかったということです。
捜索は、25日も同様の規模で実施される予定です。
愛知県の野村敏明さんは、大学生だった息子の亮太さんが行方不明のままで、「多くの人が参加してくれて広い範囲を捜索できた。亮太の手がかりは見つからなかったが、きょうの捜索を踏まえてあすに臨みたい」と話していました。