熱中症 新型コロナ どちらの患者も増加 病院が対策呼びかけ

猛烈な暑さが続くなか、関東地方では熱中症と新型コロナの患者がどちらも増えている病院があります。
病院では受け入れ態勢がひっ迫するおそれもあるとして、熱中症対策と、手洗いなどの基本的な感染対策を両立してほしいと呼びかけています。

千葉県成田市にある国際医療福祉大学成田病院では、今月はじめごろから熱中症の疑いで病院に運ばれる人と発熱の症状を訴え、新型コロナの感染が確認される人が徐々に増えているということです。
今週に入ってからは、暑さで体調を崩して病院に運ばれる人は一日あたり5人前後とさらに増えていて、12日も屋外に長時間いた男性が熱中症の症状を訴え、意識がはっきりしない状態で病院に運ばれていました。
病院の救急科では、熱中症の疑いがある人でも、体温が38度以上あるときは感染の可能性があるとして、医師や看護師は防護服を着て検査などを行っています。
病院では、熱中症で重症化した場合などに入院できるベッド数を11日から増やして対応にあたっていますが、熱中症や新型コロナの患者がさらに増えれば、受け入れ態勢がひっ迫しかねないとしています。
国際医療福祉大学成田病院の志賀隆救急科部長は「高齢者を中心に搬送が増えていて、熱中症に限らず、肺炎や感染症などさまざまな理由で体調が悪化するケースが多い。コロナが5類になったことで、この夏のイベントなども増えると思うが、炎天下での活動を控えつつ、手洗いや体調が悪いときはマスクをするなど、熱中症対策と基本的な感染対策の両立を心がけてほしい」と話しています。