ガソリン価格 8週連続で値上がり 全国平均173.3円

国の委託を受けてガソリン価格を調査している石油情報センターによりますと、レギュラーガソリンの小売価格は今月10日時点の全国平均で1リットルあたり173.3円となり、先週から0.8円値上がりしました。
値上がりは8週連続です。

国はガソリンなどの燃料価格の負担軽減策として石油元売り会社に補助金を支給していますが、ことし1月以降、補助額が段階的に縮小されていることなどからレギュラーガソリンの小売価格も値上がりしました。
173円台になるのは去年7月以来、およそ1年ぶりです。
経済産業省は、補助金によってガソリン価格は、9.2円抑制されたとしています。
また13日以降、各地のガソリンスタンドに卸される分から、1リットルあたり10.4円の補助金を支給することにしています。
今後の見通しについて石油情報センターは「サウジアラビアで原油の自主的な追加減産が延長されたことなどから価格が上昇している。また、国の補助金も減ることから値上がりが予想される」と話しています。

ガソリン価格の上昇が続くなか、都内のガソリンスタンドではドライバーから値上がりは苦しいという声や車の使用を控えているという声も聞かれました。
東京・世田谷区のガソリンスタンドには12日午後、仕事の途中や買い物帰りのドライバーが次々と訪れて給油していました。
このうち、50代のドライバーは「仕事現場に行くのに毎日2時間ほど運転します。節約できない部分なので値上がりは苦しいです」と話していました。
また、60代のドライバーは「ガソリンは高いなと思うが、この厳しい暑さでは買い物などにも車を使わざるをえないです」と話していました。
このほか50代のドライバーは「アウトドアが趣味ですが、最近は行き先を近場にしたり、買い物も自転車で行ったりと、あまり車を使わないようにしています。この3連休も車での遠出はしない予定です」と話していました。
シンエネ八幡山SSの佐藤大所長は「コロナ禍が落ち着くとともに、これから行楽シーズンを迎え人が動く時期にも関わらず、ガソリンの値上がりが続いていて、先行きが心配です」と話していました。