知的障害などの原因「SENDA/BPAN」患者の家族会発足

子どもの知的障害などの原因となる「SENDA/BPAN」と呼ばれる病気の患者の家族会が8日発足し、東京都内で初会合が開かれました。

「SENDA/BPAN」は遺伝子の異常によって脳に鉄が蓄積して、子どもの知的障害や運動障害を引き起こし、成人後には寝たきりになることもある病気で、国内には、100人から500人ほどの患者がいるとみられています。
8日は全国の患者の家族や専門医などおよそ50人が参加して東京・港区で初会合を開き、家族会を発足させました。
会合では専門医などが最新の研究成果を報告し、現在、治療法は確立されていないものの将来的には遺伝子治療によって症状の改善が期待できることなどを説明しました。
このあと患者の家族たちがこれまでの歩みを振り返り、子どもの障害の原因が特定できずに診断まで数年かかったことなどを明かしていました。
家族会は今後、定期的に会合を開き、悩みを相談しあったり、情報を交換したりすることにしています。
家族会の代表の笹本寛子さんは、「これまで同じ病気の家族と会ったことがない人ばかりで、みな子どもたちの将来に不安を抱えていました。家族会ができたことで少しでも不安を取り除くことができればいいと思っています」と話していました。