来春卒業の高3対象の求人情報 デジタル化を進める学校も

来年春卒業する高校3年生を対象にした企業の求人情報が公開され、3日から就職活動が事実上スタートしました。
埼玉県松伏町の高校では求人情報をデジタル化することで生徒が納得できる就職活動を進めようという動きが始まっています。

埼玉県松伏町にある県立松伏高校では3年生の3割近くが就職を希望しています。
3日は進路指導担当の教員が生徒を集めて就職活動に向けたスケジュールの確認を行いました。
この高校では去年からインターネット上で学校に届く求人票を見ることができるシステムを導入していて、生徒たちは自分のスマートフォンでサイトにアクセスして求人票を確認できます。
これまで求人情報の公開時期には膨大な量の求人票が学校に届き、10人以上の教員が1万枚ほどコピーをとって閲覧用のファイルを作成する作業に追われていました。
進路指導を担当する橋本一教諭によりますと、システムの導入でこうした作業が軽減され、生徒との面談などに時間をかけやすくなったということです。
一方、生徒はこれまで求人票を見られるのは学校にいる時だけでしたが、サイトにアクセスすればいつでもどこでも見られるようになりました。
さらに検索機能を使うこともできるため求人内容や企業の研究をしやすくなったということです。
3年生の女子生徒は「いよいよ就職活動が始まるので緊張します。デジタル化されて自宅で親と一緒に求人票を見ることができ相談しながら就職先を考えることができるのでありがたい」と話していました。
橋本教諭は「サービス業や飲食業などコロナ禍で求人を控えていた企業がことしは採用に意欲的だと感じています。デジタル化を進めることで生徒との面談の時間を増やして子どもたちが納得いく就職活動ができるようにサポートしたい」と話していました。